【チリ大地震】地震国の宿命? 次期政権に復興の重い宿題

 【ワシントン=犬塚陽介】マグニチュード(M)8・8の巨大地震に見舞われた南米チリは、銅の世界最大の埋蔵・生産国で、中南米でも比較的裕福な国の一つだ。そのチリは、これまでも大規模な地震に見舞われており、今回の地震による経済的損失は、150億~300億ドル(米リスクモデリング企業)に達するとの試算も、早くも出ている。3月11日には、バチェレ大統領に代わりピニェラ次期大統領が就任し、復興は20年ぶりに誕生する右派政権に引き継がれる。

 バチェレ大統領は27日のテレビ演説で、表情に疲労の色を漂わせながら「われわれは前にも(復興を)成し遂げた。乗り越えられる。チリよ、頑張ろう」と約1600万人の国民に呼びかけた。

 チリでは、1960年5月にM9・5の地震で1600人以上が死亡した。米地質調査所(USGS)によると、1900年以降、M7以上の大地震は今回を含め15回も発生している。

 被害状況については「なお全容をつかむことは不可能」(大統領)という中、首都サンティアゴを中心に、公共施設やインフラへの打撃の大きさは、時間がたつにつれ明らかになりつつある。首都サンティアゴの国際空港では旅客ターミナルなどが被害を受け、少なくとも2日までは閉鎖される見通しだ。

 生産量が世界市場の34%を占める銅が採掘されている主要な銅山の操業停止も相次いだ。国内2位のエルテニエンテ銅山と3位のアンディナ銅山で、年産は計61万4000トンにのぼる。国営石油会社ENAPの製油所2カ所も被災した。

 チリに対し、欧米各国はオバマ米大統領が27日、バチェレ大統領に電話で、被災者の救助と復興を支援する用意があると伝えるなど、支援の手をさしのべようとしている。28日からチリなど5カ国を歴訪するクリントン米国務長官は、1日に首都サンティアゴに入る予定だ。欧州連合(EU)も300万ユーロ(約3億6300万円)の緊急支援を申し出た。





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2010-03-01 国際 (タグ: , , , )
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