米国の執念は脱帽ものだった。敗色濃厚だった第3ピリオドの残り1分17秒でGKをベンチに下げ、6人攻撃を仕掛けた。猛攻から、残り25秒で同点ゴール。主将ランゲンブルナーが足で方向を変え、パリーゼ(ともにデビルズ)が足を止めて押し込んだ。ランゲンブルナーは「このチームそのもの」と不屈の姿勢で奪った得点を誇った。
延長へ。米国は勢いを得たはずだった。だが、悲劇は7分40秒後に起きた。一瞬のすきを突かれ、カナダの勝利を告げるホーンが鳴った。「僕たちは激しく戦った。これ以上何ができるんだ」とランゲンブルナー。残念だ」とパリーセは短くつぶやいた。
1次リーグではカナダに5-3で完勝、五輪で宿敵から50年ぶりの勝利を奪った。「氷上の奇跡」とうたわれた1980年レークプラシッド大会以来の優勝には手が届かなかった。それでも、GKミラー(セーバーズ)は「素晴らしい大会」と胸を張った。
NHLのスターを多く抱えるカナダに比べ、米国は若手中心で小粒。ウィルソン監督は「これ以上は求められない。両チームが金メダルをもらえないのが残念だ」と健闘をたたえた。(榊輝朗)
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